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第二章 2005年,はじめての公表

2005 年、そのマイクロミルシステムを使った成果を学会で発表。「こういうシステムをつくりました、というスライドを最後に2 枚だけ入れたのです。そうしたら、そこに質問が集中しました。本題に関しての質問は一切なし(笑)。もっと詳しく知りたい、使いたいと連絡をくれる人も多く、いくつもの共同研究が始まりました」



 その一例が、サンゴの骨格の分析だ。サンゴは、石灰質の骨格をつくる。その成分を分析すると、生育したときの水温などを知ることができるのだ。「サンゴの骨格には年輪があり、それに沿って細か分析すると、年や月単位の水温変化も知ることができます。しかし、年輪は湾曲していますから、直線でスライスすることしかできない旋盤では分析の精度に限界があります。マイクロミルシステムなら、年輪の湾曲に沿ってμm 単位で削り、水温の日変化も正確に分かる可能性があるのです」

 ほかにも、貝の殻や鍾乳石、堆積物、化石、岩石など、さまざまな試料の削り出しに使える。マイクロミルシステムを使った研究者は、その性能の高さ、便利さに魅せられた。しばらくすると、「製品化しないの?」という声が聞かれるようになった。「自分が欲しいからつくっただけ。製品化なんて、まったく考えていませんでした」という坂井研究員。特許も取得していなかった。急いで特許について勉強し、評価交流課のサポートも得て、『マイクロミル』と『マイクロミリングシステムの制御方法』という2 つの特許を出願した。



 個人が使うには十分でも、製品化となると「頭を切り換えなければいけないことが多かった」という。たとえば配線。「いろいろな装置を1 つの箱に配置する専門家がいるのですが、“こんな配線はあり得ない” と絶句されたりもしました」。実際に使った研究者の要望も加えながら、いずもWebとの緊密な連携で製品化への壁を1 つずつ乗り越えてきた。そして2008 年4 月の販売開始を迎えたのだ。

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